鈴屋遺蹟保存会正門

 旧事務所南東に位置し、敷地北東正面に建つ。一間一戸の四脚門の形式をとり、屋根を切妻造、本瓦葺とする。左右に潜戸を付ける。柱を貫通した梁の頭を大仏様木鼻とし、梁中央に板蟇股を載せ、腕木の下を柱及び斗で支えるなど、特徴ある意匠と構造を見せる。
 旧事務所の唐破風玄関やこの正門建築には、名古屋高等工業学校教授の土屋純一、神宮司庁営繕事務嘱託の奥野栄蔵の両氏が関与したと伝わる。墓股(かえるまた)、大仏様木鼻、鳴尾(しび)などの意匠からは、鎌倉時代初期の大仏建築を模範に造られたことが伺える。

所在地:松阪市殿町
構 造:木造一間一戸四脚門・本瓦葺
年 代:明治42年(1909)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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