麻野館広間棟

 玄関棟の奥に位置する旅館建築。北は海岸に面し、海岸への裏口が設けられている。1階と3階を客室とし、2階に客室のほか80畳の大広間を設ける。大広間は折上格天井で西面中央にトコ、左右に違棚と付書院を並べる。建具や欄間などに精緻な細工を見せる。
 麻野館広間棟は、玄関棟の奥に同じ年に建築された。二見浦への観光客は明治末から昭和初期に掛けて隆盛期を迎えており、後の昭和12年の広間棟の改修工事は増加する観光客への整備であろう。中庭を挟んで西寄りの土蔵も登録有形文化財。

所在地:伊勢市二見町茶屋537-10
構 造:木造3階建、瓦葺
年 代:明治28年(1895)/増築:昭和12年(1937)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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