伊勢志摩地域(伊勢・鳥羽・志摩)

《 古 建 築 》

片山寺本堂

南垂れの傾斜地に構える境内に南面して建つ臨済宗妙心寺派の寺院。平面は六間取の方丈形式で、仏間背面に眠蔵(めんぞう)をもつなど古式を備える。軸部や内装は簡明ながら、屋根を本瓦葺として重厚な趣をもつ。地方禅院における江戸中期の方丈型本堂の好例で...
《 古 建 築 》

伊勢河崎商人館主屋

伊勢河崎商人館は河岸問屋街の河崎にある旧株式会社小川商店の一連の施設。主屋は、2階建、切妻造・妻入で、屋根は本瓦葺である。正面が街路に対して鍵型に突き出ているため、壁面を下見板で囲った特徴ある外観と相俟って、独特な景観を創り出している。 妻...
《 古 建 築 》

伊勢河崎商人館内蔵二

主屋の北側にあり、座敷から北に延びる廊下で結ばれている。2階建、南北棟の切妻造・本瓦葺で、衣装蔵に用いられてきた。南面に観音扉を構え、壁面は黒染の下見板張とする。棟木に天保6年の墨書があり、屋敷内で年代が判明している最古の建物。 所蔵されて...
《 古 建 築 》

伊勢河崎商人館内蔵一

離れの北側に建ち、主に日用品等の収納に用いられていた土蔵で、天保年間の建設と考えられている。規模は桁行3間半、梁間2間半程度で、2階建、南北棟の切妻造・本瓦葺。西面に出入口を持ち、壁面は黒染の下見板張とする。近世の屋敷構を伝える要素である。...
《 古 建 築 》

麻野館広間棟

玄関棟の奥に位置する旅館建築。北は海岸に面し、海岸への裏口が設けられている。1階と3階を客室とし、2階に客室のほか80畳の大広間を設ける。大広間は折上格天井で西面中央にトコ、左右に違棚と付書院を並べる。建具や欄間などに精緻な細工を見せる。 ...