江の浦トンネル(旧長島隧道)

 明治40年度から20ケ年の継続事業で行われた熊野街道(現在の国道42号)改修事業の一環で建設された6基の隧道のうち、北側に位置する3基の煉瓦造隧道である。最北端に位置するのが、江の浦トンネル(旧 長島隧道)、その南に古里歩道トンネル(旧 海野隧道)、道瀬歩道トンネル(旧 道瀬隧道)と続く。設計は県技師の岩井藤太郎、監督は県技手の天野久が担当した。
 上部を盾状の迫り石で半円状に型どられた坑口に、笠石を載せた煉瓦造坑門を両端に構える意匠は3基ともほぼ同一である。内部は煉瓦造部分と素掘部分が混在する。古里・道瀬歩道トンネルには、当初想定していたガス灯照明の道具を収納するため、鋸歯飾付煉瓦造ニッチ(格納庫)が備えられている。
 現在も、町道・歩道トンネルとして活用されている。

所在地:北牟婁郡紀北町紀伊長島区長島~海野
構 造:煉瓦造、延長321m、幅員4.6m
年 代:明治44年(1911)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:文化財情報データベース(三重県教育委員会)〕

おまけ

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