伊勢河崎商人館内蔵二

 主屋の北側にあり、座敷から北に延びる廊下で結ばれている。2階建、南北棟の切妻造・本瓦葺で、衣装蔵に用いられてきた。南面に観音扉を構え、壁面は黒染の下見板張とする。棟木に天保6年の墨書があり、屋敷内で年代が判明している最古の建物。
 所蔵されている家相図などから明治26年頃、主屋の建替え時に現在地に曳家されたと推察。かつては蔵書の収蔵庫として使用されており、河崎商人の文化人、教養人としての暮らしを彷佛させる。ネズミ返し、土蔵の窓のディテール等が身近に見られ、商家の内蔵の様子がよくわかる。伊勢独特の注連縄、木札、瓦など河崎の生活文化資料と酒問屋ゆかりの資料が展示されている。

所在地:伊勢市河崎2-25-32
構 造:土蔵造平屋建、瓦葺
年 代:天保6年(1835)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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