妙華寺本堂

 真宗高田派寺院の本堂。桁行5間梁間6間半の主体部は、表側を大間、奥を中央内陣、両脇余間、後堂に区画し、両側面後方下屋を楽の間とする。向拝の装飾的な構成や、寄棟造、桟瓦葺の屋根を錣(しころ)葺とする等特徴ある外観をもち、地域の歴史景観に欠かせない建物である。
 江戸後期に津藩から分封された久居藩城下町に存し、久居藤堂家菩提寺である玉せん寺(ぎょくせんじ)と並び建つ待遇を受ける寺院である。文政4年(1821)の久居大火により焼失後、安政4年(1857)再建と伝わる。正面に装飾的な向拝が突出する構成は、高田派本山である専修寺御影堂(国宝)にも見られるもの。敷地内の、更に装飾的間刻が施された山門も必見。

所在地:津市久居二ノ町1743
構 造:木造平屋建・瓦葺
年 代:安政4年(1857)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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