旧明村役場庁舎

 木造2階建、桟瓦葺に寄棟造の附属棟が付く。下見板張や上げ下げ窓を用いた洋風庁舎で、階下は事務室、階上は議場。建物南西隅にバルコニーを張り出して正面玄関とし、その上部の大屋根には妻を設ける等、建物隅部で正面性を強調する手法は特徴的。
 歴史的な建物が残る町並みの中にあり、角地を活かした大変印象的な洋風役場建築であったが、老朽化が著しかった。平成29(2017)年保存・活用のため、曳家のうえ、大規模な補強・改修工事が行われた。外観も往時の姿に戻され、2階の畳敷き議場も復元された。正面玄関上の屋根妻面にある丸枠に「日」「月」の字形を合わせたモダンなデザイン紋章は当時の明村のシンボルで必見。

所在地:津市芸濃町林346-2
構 造:木造2階建・瓦葺
年 代:大正5年(1916)
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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