寿量寺鐘楼

 境内南方に建つ。方一間、宝形造鉄筋コンクリート造。柱間上部をアーチで繋ぎ、洗出して文様をつける。伝統的な鐘楼の形態を基調とした和洋折衷のつくりである。昭和初期の当地域での鉄筋コンクリート技術を知る上で欠くことができない建築である。
 宝形屋根の頂部は銅板で巻いた立物で納めている。屋根四隅先端の装飾物は損傷が激しく、南西は滅失。柱上部にはアーチを設ける一方、欄干は筆返し風、柱脚や袴腰には根巻金具風に左官仕上げとして、和洋折衷。コンクリートの劣化が進んでおり、見学時は要注意。

所在地:桑名市伝馬町49
構 造:鉄筋コンクリート造平屋建
年 代:昭和10年(1935)頃
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

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