伊勢河崎商人館サイダー検査室

 小川酒店では昭和期に入り、酒卸業に加え、サイダー工場を併設して生産販売していた。サイダー検査室は、鉄筋コンクリート造、平屋建、陸屋根でパラペットに瓦を載せ、外壁下部は洗い出し仕上とする。小規模だが、近代における製造業の証左となる建物。
 和の空間に面する配慮として茶庭に面する外壁面には窓が無く、自然光での検査の為、天窓が設けられている。白いコンクリート円柱の回廊が、つなぎに使われている。内部は漆喰で塗られ、廻縁には漆喰のモールディングが見られる。現在はまちなみ広場に面し、イベント資材の保管庫として利用されている。

所在地:伊勢市河崎2-25-32
構 造:鉄筋コンクリート造平屋建
年 代:昭和初期
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:登録有形文化財トレーディングカード(一社 三重県建築士会)〕

おまけ

コメント