朝日小学校円形校舎

 朝日町唯一の町立小学校の円形校舎です。明治に建設された旧校舎が老朽化したため、昭和37年に新校舎として、2階建の矩形棟、平屋建の厨房棟とともに建築されました。4階建鉄筋コンクリート造の建物で、昭和30年代に日本全国で円形校舎を設計した坂本鹿名夫(さかもとかなお)氏の設計によるものです。教室はいずれも扇形で教師が児童に目配りしやすいなどの利点がありますが、増築の困難さなどから昭和40年代からあまり建てられなくなりました。朝日小学校では、矩形棟に児童数の変動をうけやすい普通教室を配しているため、現在も耐震工事などを行い使用されています。建物は、1階から3階までは中央に円形ホールを設け、その外側に特別教室や職員室等を、4階には講堂兼体育館を配置しています。昭和30年代の小学校校舎の一潮流として、時代的特色をよくあらわした建物であり、その印象的な形態や町内唯一の小学校として地域に広く親しまれています。

所在地:三重郡朝日町大字柿750
構 造:鉄筋コンクリート造4階建、金属板葺
年 代:昭和37年(1962)/平成15年(2003)改修
※国の登録有形文化財(建造物)

〔出典:文化財情報データベース(三重県教育委員会)〕

おまけ

コメント